■細かい解説は後回しにして、当店での表示方法について簡単に説明します。 ＷＦ１と表示してＦ１と単純に表示しないかと言いますと、当店では”ＷＤ”と”Ｆ１”を交配させた個体は『Ｆ２』と表示致します。 と言うことは、Ｆ１はＷＤの親同士からのみ生まれてくることになります。
Ｆ表示には、甲虫業界では規格が決まっているわけではなく、各販売店によって表示方法が異なっている場合があります。当店では、よりわかりやすい表示方法になるのではと言うことからＦ１につきましては、ＷＦ１と表示させて頂いています。
【当店での表示例】

• WD×WD＝WF1
• WF1×WF1＝F2
• WD×WF1＝F2
• F2×F2＝F3
• F2×F5＝F6

つまり、Ｆの数字が大きい方の親の次の数字を表示しています。

■Ｆってなんの略？

【Ｆｉｒｓｔ　Ｆｉｌｉｔａｌ】　の略になります。
雑種第一代というのが本来の意味になりますが、甲虫業界ではＷＤ個体が貴重とされＷＤから何代離れているかという事の表示が求められています。品種改良をして作られた種類ではなく（甲虫業界では亜種間での雑交配を良しとしていません）あくまでインラインブリードにて作出された個体を指していますので本来の意味とは異なり便宜的に使われています。
また、血の濃さについては一切考慮をせずにＦを表示してありますので、気になる場合は購入する際に、販売店に問い合わせてみると良いと思います。

■表示方法は統一されているの？

甲虫業界では、Ｆの表示方法は統一されておらず、各店の判断にてまちまちになっています。
幼虫にて採集してきた個体をＦ０と表示される場合もありますし、ＷＤ♀は採集した時点でほぼ野外にて交尾が完了している場合が多く、採集後再交尾をさせずに採卵をして子が採れた場合Ｆ０として販売されている場合もあります。
当店の場合は、再交尾をさせなくてもＷＦ１になりますので、それ以降の累代表示が変わってきます。
また、Ｆ２×Ｆ６のように親のＦが離れた次世代のＦ表示についても販売店によって異なる場合もあります。
Ｆ表示について気になる場合は、詳細を教えて頂けるはずですので、当店からのみではなくても購入する際に問い合わせをされると良いと思います。

■成虫の販売の際に、Ａ’　Ｂと表示してある個体がありますが、価格を見て頂くと表示されていない個体よりも安くなっているのに気づいて頂けると思います。

★Ａ’は、アウトレット商品ととらえて頂いて良いと思います
飼育していく上で何も問題はありませんが、体や大顎の一部に目立つ凹みや歪みがあります。
飼育を楽しむ目的でしたら、価格が安くなっていますのでお勧めの商品だと思います。

★Ｂは、採卵専用ととらえて頂くと良いと思います
こちらの個体は、符節（足）が取れていたり、羽が開いていたりしています。
寿命も短い事が多く、観賞用にも飼育を楽しむうえでも不向きですが、採卵をして子を増やすという目的のみで考えて頂ければ、価格はグッと下がりますしご購入しやすい商品になります。

多少のディンプル（凹み）の有る個体は、正規価格にて販売させて頂いています。
歪みの有る個体については、無条件でＡ’又はＢになります。

生体の販売をしていくうえで、お客様に対して一番心苦しくなる問題ですのであえてご説明させて頂きます。

当店での考えですが（一方的な事情かもしれません）、生体の価格は市場に流通している生体の数、お客様の需要のみではなく、現地にて採集してくる個体（ワイルド個体）の数にもよります。　ある時に入荷した種類の個体が極度に少なく今後もまず入荷しない、と言うことで価格を設定したと致します。

しかし、運良く（悪い？）すぐあとに沢山の個体が現地で採集でき、入荷することも有ります。１便目の販売価格よりもかなり安い価格にて２便目を販売と言うことも過去にありました。
また、ブリード個体の場合でも、当店に入荷した種類の個体が市場での流通数が少なく価格をその時に合わせて設定していたにもかかわらず、その後当店以外で入荷した個体が増えた場合は、価格設定を流通価格に変更させて頂くことがあります。

生体の価格は、変動することが多い、と、どうかご理解下さい。